K:Q4:何処もお勧めでしょうが、今訪れるなら何処の5大ウイスキーの蒸溜所がお勧めですか?
土屋さん:グレンキンチーはローランドの蒸溜所なんだけど、ここは色んなウイスキーの古いものを集めている。ウイスキーミュージアムの様なものを作っていて、ここの蒸溜所の何分の一かのスケールの精巧に出来たモデルが中々面白いよね。ここは一見の価値があるよ。
K:はい。
土屋さん:それからやっぱり古いもので言うとEDRADOUR(エドラダワー)もお勧めだよね。こんな小っちゃい蒸溜所でというのが分かる。後、GLENTURRET(グレンタレット)もお勧めだよね。
K:グレンタレット、はい。
土屋さん:グレンタレットというと、ここは世界一の猫がいた所だけど、今フェイマスグラウスセンターになっているから、充実したアトラクションのある一方で作り自体が非常に古くて伝統的な所を残しているんで、これもエドラダワーに匹敵する驚きがあるよね。
K:はい。
土屋さん:後はGLENFIDDICH(グレンフィディック)か。
K:グレンフィディックの魅力はどちらですか?
土屋さん:グレンフィディックの魅力は何と言っても、あれだけのポットスチルが並んでる様子は壮観だよね。合計29機のポットスチル。しかも今でも直火炊きをやっているし、何と言ってもお土産屋も充実しているし、タダで飲めるし。
K:はい。行って楽しめる所なのですよね?見ても、居ても。
土屋さん:あそこはマルチ言語だしね。最初にビデオを観せられるんだけど、ちょっとしたミニシアターの様な充実した施設なのね、日本語のナレーションも入っているし。
K:そうですか。それはいいですね。
そうしますとボウモア、ラフロイグ、スプリングバンク、ハイランドパーク、グレンモーレンジ、グレンキンチー、エドラダワー、グレンタレット、グレンフィディック...はい。ジャパニーズは?
土屋さん:山崎も白州も素晴らしいし、御殿場も好きだけどね。但し一般の見学だと中に入れないからね。ガラス越しに見ているだけでは、面白くないかもしれないね。御殿場の面白さは一般には見せていないんだけれど、連続式蒸溜器の部分。
K:はい。
土屋さん:複合蒸溜所として、世界にない様な複合蒸溜所なのでこれは面白いと思う。
K:そうですね。
K:そうですか。有り難うございます。
KQ5:こちらが私の中でのポイントなのですが、土屋さんからご覧になった最近ウイスキー好きの女性の傾向を。ずっとご覧になっていらっしゃると思いますが、いかがなものでしょうか?
土屋さん:まぁ、このところのそのハイボール人気で、ウイスキーが広く飲まれるようになったという事は素晴らしい事だと思うのですよ。だけれども、「ハイボール」と「ウイスキー」とが上手く結び付いているのだろうかという危惧はあるよね。ウイスキーではなくハイボールという新しい飲み物だと思っているふしはないのかしらと。
K:はい。
土屋さん:あれをきっちりとウイスキーという飲み物だと、飲み方の1つなんだと、「ウイスキー」ってこんなに魅力的なお酒なんだと言う事をもうちょっと広く伝えていかなくてはいけないんだと思うし、今の飲み手を見ていて、やっぱり入口は俺はシングルモルトだと思っているのね。でそのシングルモルトをきっちりと専門のBarに行って、まずはそこでシングルモルトを飲み始めるのが1番良い道かなと思うのね。
K:はい。最近の傾向で、去年から、もう何年も前からウイスキーの需要もありましたし、Barにいらっしゃって熱心にノートに書かれる女性もいらっしゃって、去年からハイボールが人気になって、WHISKY LOVERS AWARD(ウイスキーラバーズアワード)をして高めてはいますよね?視覚に訴えていて、ネットでサントリーさんで小雪さんが美味しいハイボールの作り方をされていたり、そういったところを見て若い女性は、増えているのですよね。
土屋さん:興味を持ってくれる、それは素晴らしい事だよね。
K:但し。
土屋さん:そこで止まってしまう可能性もあるんだよね。ハイボールは飲みやすい、ちょっとお洒落だと言ってハイボールを飲むけれども、その次にシングルモルトでこんな美味しいお酒があるよって事を一体誰が言うんだって事だよね。それを飲むのにはどうすれば良いのかという。
K:皆さん、試行錯誤はしていますよね。以前、あるバーテンダーさんから伺ったのですが、ハイボールはウイスキーが入っているものだと思っていない女性の方がいらっしゃると伺いました。
土屋さん:いるだろうね。
K:ウイスキーが使われている事が分からない、とおっしゃっていましたね。「ウイスキーがお好きなんですか?」と聞くと「ウイスキー?」みたいな感じで、「ハイボールを下さい」という頼み方があるそうですね。(9へ続く) (7へ戻る)
※当時のインタビューのまま掲載、移行しております。
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