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私の好きなウイスキーの世界や、Barでの出来事を通じて、

特に女性に興味を持って頂いたら嬉しいです。

単独インタビュー第4弾 ロングインタビュー「スコッチ文化研究所代表 土屋 守さんを迎えて(9)」

土屋さん:だからね、あのウイスキーラバーズアワードに出て思ったんだけれど、壇上に上がった方達は本当に素晴らしい人達なんだけれど、司会のジョン・カビラさんと会話が噛み合わないんだよ。

 K:はい(笑)。

 土屋さん:俺は何となく見ていてもどかしいなと思ったんだよ。多分、ウイスキーという事についての共通の認識がないからだろうなと思う。だからおっかなびっくりしゃべっているんだよね。ウイスキーって何なんだとか、ブランデーとどこが違うかとか、何故あんな色をしているんだとか、基本的な所が分からないとやっぱりウイスキーを普及させようとしても難しいものがあるのかなという気がするね。

 K:今回選ばれた方は...このイベントはサントリーさんが仕掛けたイベントですよね?

 土屋さん:そうそう。

 K:だからその中で選ばれている方達のウイスキーラバーズアワードのイベントを(ネットで)観ていても、ウイスキーが何か分かっていなくても選ばれていますものね。

 土屋さん:そういう事。

 K:広告塔として、仕方がないのでしょうけれどね。

 土屋さん:それをきっかけに学んでくれればいいんだけれど。だからウイスキーは、一方できっちり学ばないといけないお酒でもあると思うね。

 K:そうですね。

 土屋さん:きっちり学ぶ場がないのが、やっぱりこれからの問題かなと。ま、俺達がこれからやろうとしているのは、ウイスキーを学ぶ場をきっちり作っていきたいなと。

 K:はい。ええ、ええ。

 土屋さん:という事を今年からのテーマにしている。

K:それはこちらスコッチ文化研究所でテイスティングをされたり、フェスティバルをされたりとは違う又別に、何回か開催されていらっしゃるレコール・デュ・ヴァンさんみたいなメインはワインのお勉強をされている様な所でどんどん土屋さんが教えに出て行かれて、教えられるという事ですか?

土屋さん:そうだね。勿論俺が全国に出て行く事を積極的に行っていくけれども、もう1つは今うちがしているウイスキー認定。「ウイスキーコニサー」という大きな名前の下に3段階あるわけだよ。「ウイスキーエキスパート」、「プロフェッショナル」、「マスターオブウイスキー」というこれは1つ1つ段階取得となっていて、跳べない。そうすると最初のウイスキーエキスパートというところが1つの入門なんだけれども、結果として俺が意図していたよりも問題が難しいというか、ハードルが高いというのがあるわけだよ。

 K:はい。

 土屋さん:今更スコッチ文化研究所としては、あそこのレベルを下げるわけにはいかない。

 K:はい。

 土屋さん:なんで、どうしてもハードルの高さがネックになっている部分があるので、それとは別のカテゴリーの認定をやろうかなと。

 K:ええ。

 土屋さん:それはまだ名称も決まっていないけれども、広く一般に1日講習を受けてもらって4~5種類のテイスティング体験してもらって、終わったところで「あなたは~認定されました」みたいなね、修了証的なものをあげるという。

 K:昔サントリーさんがそういうものをしていらっしゃったと思います。私がウイスキーを本当に面白そうだなと思い始めた6年程前にそういう勉強会に出て、修了証のようなものを頂きました。

 土屋さん:へえ。 

K:修了証を入れる物も一緒に購入するのですよ。

 土屋さん:買うの?

 K:そうなのですよ。今から考えるとご商売上手だなと勿論思うのですけれど、その楯も「これ入れられますよ。」と。樽で作られているので、私も当時は良く分からないので「樽で作られているのだ」と思ってつい買ってしまって今もあるのですが、そういう修了証はあったと思います。

 土屋さん:でもそういう1メーカーがやる事と俺達がやるのでは違って来るじゃない?

 K:そうですね。

 土屋さん:やっぱり1メーカーがやる事にはどうしても限界があると思うので、中立的な俺達が仕掛けて行かないと駄目だと思うのね。

 K:そうですか。

少し外れてしまったのですが(笑)、ウイスキー好きの女性の傾向はいかがですか?

 土屋さん:(笑)、傾向は、そうね、だから昔に比べると、という事になるけれど、Barに行ってやっぱり1人で来られている女性が増えたなという実感はあるよ。で、ただ昔よりも難しくなっているなと思うのが、これだけシングルモルトが多様化して来ると、どういうシングルモルトに出合っていう部分がね、昔は割と俺達の座談会でもやったんだけれど、スペイサイドから入ってやがてアイラに行くみたいな、1つの選択肢しかなかった。今はあまりにも選択肢があり過ぎるので、傾向としシングルモルトに関心を持っている人は増えていると思うけれども続かないと思う気もするね。

 K:そうですね。私も出会わせて頂いても、中々。実際そこから美味しいとおっしゃって1人でBarへいらっしゃる方もいるので、そうかと思うのですけれど...。

 土屋さん:中々続かないでしょう?

 K:中々。続いている?と聞かれると続いている方の方が少ないでしょうね。しょっちゅう出会っている方は少ないですね。

 土屋さん:限られてきちゃう。

 K:ただ広がっていると思います。交友関係の中で広がっているとは思いますけれど、では「そのイベントの時間に行こうか!」という気持ちは、どうしても少ないですよね。男性陣の方が必死になってお仕事を終わらせて、必死になって行こうと思われている方は多いですよね。

 土屋さん:だから、俺が思うに女性で核になれる様なシングルモルトのね、ウイスキーのね、そういう人が出て来ないと中々難しいのかと思うし、今はやっぱりBarってある意味男性中心って所もあるよね。

 K:そういう所もありますよね。 

土屋さん:もっとそういう女性が行ける様な、それこそ女性バーテンダーがやっている様な、そういうものも増えて来ないと女性には広がって行かないのかなと思うね。

 K:ええ。

 土屋さん:ワインは逆だったけれどね。ワインは女性が牽引した事でどんどん広まったし、ワインに対する印象も高まって来たけれど、それに比べるとまだまだウイスキーはやらなければ、努力をしなければならない事が沢山あるのかなと思うよね。ただ女性がウイスキーの魅力にもっと気付いて欲しいなと思うんだけれど。

 K:お会いしていないだけで輪を広めたいと思っていらっしゃる方はいるのでしょうけれど、女性陣との横の繋がりが少ないかなと思います。ですので出来れば知り合いの方等も集めて2月にイベント第2回女性限定ウイスキーイベント「ラグジュアリーなひととき」~とろけるウイスキー ショコラと共に~をする予定でいるのですけれど(既に終了)、そうです、女性限定のイベントを図々しく2回目をするのです。

 土屋さん:おおう、そう。 

K:芝パークホテルバーフィフティーンさんでお世話になります。第1回目もそうですけれど、今回もカカオプランナーの小方 真弓さんとご一緒に開催致します。今回も女性限定に絞って、ホテルのBarでという安心感、私は最初バックバーを見てボトルを見るので、ボトルも重視して。やはりオフィシャルも大事なのでオフィシャルも入れて更にボトルが華やかかどうかも。勿論アロマ、フレーバーも大事にして、尚且つボトルの格好良さも入れました。カカオプランナーの方も私もバッググランドがない分徹底的にこだわって選んでいます。女性限定にしているのは、その方が1人でも安心ですよと伝えたいと思って、この様な企画にしました。(10へ続く)      (8へ戻る)


※当時のインタビューのまま掲載、移行しております。

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