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私の好きなウイスキーの世界や、Barでの出来事を通じて、

特に女性に興味を持って頂いたら嬉しいです。

単独インタビュー第4弾 ロングインタビュー「スコッチ文化研究所代表 土屋 守さんを迎えて(11)」

土屋さん:それ以外でのBarでの思い出というと、多分初めてスコッチを飲んだBarが外国へいく船の中だったという。

 K:船ですか?

 土屋さん:船の一等パーサーというのかな、航海士か、この人が趣味でその船の中の一角にバーカウンターを作って、自分が非番の時にパーサーが入って、普段は他の人が入っているんだけど、そこでその船に乗っている乗客にお酒を振舞っていたんだよね。その時俺がまだ19歳で大学の2年だったんだけど、初めてそのBarでジョニ黒を飲んだんだよ。 

K:はい。

 土屋さん:これは俺にとっての初めてのスコッチ体験で、しかも外国航路の船の中で免税だから水割り1杯300円なわけだ。

 K:はい。

 土屋さん:そのパーサーの話がまた面白くて、そのパーサーは酒の話がしたいが為にそのBarをやっている様なもので、港々に女がいるって話をするわけだよ。そのホラ話みたいなのを俺達は聞かされて、でも凄いなって思って、毎晩ジョニ黒を飲んでいた記憶があるよね。

 K:ウイスキーの初体験は、船の中で? 

土屋さん:スコッチのね。ウイスキーは高校時代に山へ行っていて、ハイニッカとかサントリーレッドとか、これは山に行って飲んでいたよ。 

K:はい。どうしてその様な場所だとウイスキーなのでしょうね。イメージが出来上がっていますよね。

 土屋さん:それは当たり前だけど、日本酒を持って行けないでしょ。重いし、割れやすいし。山で必要な事って「きつけ」なの。何かあった時のイマジェンシー。もう1つは寒いから防寒対策なんだよね。そうすると高校生だから本当は飲んではいけないんだけれど、緊急避難的なものがあって、代々先輩がやっぱり山に行く時はウイスキーの小瓶を持って行くんだね。勿論、下級生の頃は飲みはしなかったけれど。

 K:そうですか。そうするとその時から出合いがあったという事ですものね。

 土屋さん:だね。だからその頃ウイスキーは山で飲んで、やがて高校3年の時にはさすがに受験勉強が始まるとそう山にも登っていられない。なんで山岳部の仲間と下宿に行って飲んでいたりしていたわけだよ。だから当時山でウイスキーは飲めたけれど、平地で飲むウイスキーはやっぱり高校生には飲めたものじゃないから、コーラーで割ったりしていたよね。それで悪酔いして、翌日えらい目にあったりだとか、高校生の時に。

 K:はい(笑)。ウイスキーは山へ行っての出合いですよね。

 土屋さん: そうだね。そもそも必ずウイスキーなんだよね。

 K:イメージがウイスキーですよね。

スコッチとの出合いはそうですけれど、ウイスキーで感動されたのは、どこかにありますか? 

土屋さん:やっぱり感動したっていうのは、俺がこういう商売やっていて、色んなBarに行って、本当にもう色んなBarを駆け巡っているんだけれど、その中でいくつかのBarで又行きたいなと思わせるBarがいくつかある。

 K:はい。

 土屋さん:その内の1つは、四国の香川県の丸亀にあるSILENCE Bar だろうな。 

K:SILENCE Bar さん、はい。

 土屋さん:うーん、ここはね、やっぱりロケーションが凄いなと思った。港の倉庫を改造したBarで丸岡さんという方がやっているんだけれど、丸岡さんの人柄も勿論なんだけれど、もう開業して30年以上経つのかな、凄いボトルもあるし、倉庫を改造しただけあって、高い天井でさ、これは俺が好きなBarの1つだね。

 K:そちらはロケーション、そして古いボトルがあるし、丸岡さんのお人柄もなのですね。

Q8:そして後2つお願い致します。

これからの野望、この様に伝えて宜しいか分かりませんが、教えて頂けませんか?

土屋さん:やっぱり、次の大全の企画がもうスタートしていて、次は1年後に「ブレンデッドウイスキー大全」を出す、という企画がもう決まっている。と同時に世界中のやっぱり蒸溜所を継続して回りたいなと。

 K:はい。

 土屋さん:まだ、行っていないところがあるんだよ。それこそ、アジアの蒸溜所に行っていないんだよ。台湾の蒸溜所も行っていないし、タイの蒸溜所も行っていないし、インドの蒸溜所にも行っていないでしょ、パキスタンの蒸溜所も行っていない。それからオーストラリア、ニュージーランド、今ヨーロッパにもあちこちに出来ているから、そこにも行っていないし、アメリカのあちこちに出来ているマイクロ蒸溜所にも行っていないし。だから可能な限りあらゆる蒸溜所には行きたいというのが1つですよ。

  それとやっぱり本業は物書きだから、ウイスキーの産業誌ではないけれども、ウイスキーがどういう風に生まれ、どういう風に発展して来て、どういう風に世界に広まり、どういう風にその国の経済に影響を与えて来たのかという、ウイスキーというキーワードで1つの歴史を書いてみたいなというのはあるね。

まず手始めにスコッチなんだろうけれど、スコッチの事を書くと言う事は自然とアイルランドの事も書かないといけないし、ジャパニーズも書かないといけない。そういうウイスキーの産業誌的なものをきっちり書きたいなと思う。 

K:はい。今お考えになっているところは2つ、世界の蒸溜所を回られたいという事と、物書きとして産業誌をきっちりと書かれたい? 土屋さん:そうだね。スコ文研でいうと出来れば今年から先程言った、ウイスキーを広げる1日講習もやっていかないといけないだろうし。

K:はい。どんどん広がりますね。される事はもう止まらないですね。次から次へと。(終章へ)      (10へ戻る)


※当時のインタビューのまま掲載、移行しております。

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